特別講演会「土の締固め-古い課題の新たな展開-」開催報告

関東支部
副幹事長 海野寿康(宇都宮大学)

 地盤工学会関東支部では、例年、関東支部総会に合わせて特別講演会を実施している。令和3年度特別講演会「土の締固め-古い課題の新たな展開-」は、コロナ禍の中、龍岡文夫先生を講師として令和4年4月25日午後4時15分~午後5時45分まで、地盤工学会会館地階大会議室よりZoomウェビナーを用いたオンライン配信の講演会として実施した。
 本講演会は「土構造物の要求性能の実現を目指した盛土締固め管理の合理化に関する研究委員会」の成果報告と書籍「土の締固め管理-現状・新たな展開・展望」の紹介を含む内容で、学会関東支部のホームページだけでなく、学会メーリングリストを用いて全国に広報したことにより、233名の聴講者(ウェビナー)に参加いただき、オンラインによる講演会ということで広く関東圏外からの参加者も多数あった。  
 参加者の職業構成は、業務や研究などで盛土を扱う土木系企業及び研究者、行政からの参加者はもとより、卒論や修士論文で盛土や締固めを研究題材にしている学生の参加もあり、地盤工学会の会員・非会員構成では、13%の非会員の参加があった。
 講演内容は、下記のホームページリンクにおいて講演資料のPDFをダウンロードできるように配慮しているが、著名研究者(龍岡先生)が主催した研究委員会の最先端の研究資料や行政資料を元に講演を実施することを事前に広報していたため、「当日は、別の要件があり参加できないけれども資料が欲しい」あるいは「開催地が遠いため参加できないけれど資料が欲しい」などの要望が学会事務局等に寄せられており、全国的なニーズがあるテーマの講演会であったことがわかる。
  講演会資料ダウンロードURL:https://jibankantou.jp/event/pdf/20220425handout_v3.pdf
 前述の通り、今回、オンライン講演会として開催したため、地盤工学会関東支部外からの聴講が多く、対面で行っていた過去の特別講演会とはまた違った参加者構成であったが、盛況といえる状況であった。地盤工学会内で最大支部である関東支部は、多くの経験豊富な研究者や技術者が所属している。今後、このようなオンライン講演会を定期的に開催して、広く地盤や土木に関する知識等の啓発を行い社会のニーズに応えることが特に関東支部に求められると予想される。
 12月8日、9日には「土の締固め管理の合理化に関するシンポジウム」を開催予定で、関東支部のみならず全国の会員各位からの参加を歓迎します。
  行事URL:https://jibankantou.jp/event/20221208.html

写真-1 龍岡先生のご講演の様子 写真-2 オンライン講演会会場の様子