「銚子大橋架替工事見学会」開催報告

千葉県グループ幹事
峯岸邦夫

 千葉県グループでは、千葉県銚子土木事務所のご協力を得て、平成24年7月20日に銚子大橋架替工事の現場見学会を開催しました。参加者は、募集定員を超える30名でした。
銚子大橋は、利根川河口から約1.5㎞上流で千葉県銚子市と茨城県神栖市(旧波崎町)を結ぶ橋長約1.2㎞の橋梁で、川に架かる橋としては日本最長の橋として昭和37年12月に開通しました。真っ赤なトラス構造の同橋は、同地区の名所となっていましたが、建設後40年以上が経過し、交通量の増大、塩害等の進行により傷みが激しく、通行する車両および通行者の安全確保のため架け替えられることになり、新しく生まれ変わった銚子大橋(写真-1)が平成23年に開通しました。
 今回は、開通後使用されなくなり解体された旧銚子大橋(写真-2)の橋脚撤去工事現場を見学しました。
見学会は、まず銚子土木事務所会議室において、パワーポイントを使った工事概要の説明を受けた後、バスで架替工事ヤードに向かい、風が弱かったため交通船(写真-3)にて橋脚の撤去工事を行っている作業用桟橋に移動して作業の様子を見学しました。
 工事は、古い橋梁を撤去して不用となった橋脚を撤去するもので、見学当日は橋脚下部を大口径岩盤掘削工で除去しているところでした。大口径のケーシング(写真-4、5)を打ち込み、スーパーロッドスクリュー(写真-6)を挿入後、同機により橋脚下部のコンクリート基礎を破砕し、ハンマーグラブ(写真-7)によりコンクリート片(写真-8)を除去する工程の一部を見学しました。
 河川中での工事のため、航路の確保、漁業関係者への影響を回避するために各種制約条件下で行われていました。特に、橋脚下部を撤去する際に発生する汚濁水による漁への影響を避けるために、撤去予定の橋脚の周囲に構矢板を打ち込み止水をするなどの対策が講じられていました。
今回は、天候に恵まれ作業用桟橋に移動して見学会を実施することができました。迫力ある装置類や作業を間近で見学することできて、参加して頂いた方々にも満足していただけたと思います
 最後に今回の見学会を実施するにあたり、千葉県県土整備部技術管理課技術情報室大多和武室長を始め、銚子土木事務所片海好夫所長、同事務所銚子大橋対策課村椙紀雄課長、そのほか関係者の方々に大変ご尽力頂きました。この場を借りましてお礼申し上げます。

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写真-1 架け替えられた銚子大橋   写真-2 撤去された旧橋のトラス部材
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写真-3 工事関係者輸送用交通船  写真-4 大口径ケーシング先端部
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写真-5 大口径ケーシングの打込  写真-6 スーパーロッドスクリュー
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写真-7 ハンマーグラブ  写真-8 引き上げられた橋脚下部のコンクリート片
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写真-9 銚子大橋をバックに参加者の集合写真