第15回 関東支部発表会(GeoKanto2018)の開催報告
関東支部 支部発表会グループ
リーダー幹事 長尾俊昌(大成建設)

 第15回関東支部発表会(GeoKanto2018)が、平成30年11月2日(金)に開催されました。昨年は、都内を離れて栃木県宇都宮市での開催でしたが、今年は再び都内に戻り、定番であった江東区の日本科学未来館から、新たな会場として東京都渋谷区の「国立オリンピック記念青少年総合センター」にて発表会が行われました。青少年総合センター4階に6つの会場を設け、一般発表125編と2つのパネルディスカッションセッションならびに研究委員会の活動報告が行われました。約230名の一般参加を得て、いすれの会場においても優れた発表と活発な議論が行われました。
 例年好評を得ているコードライター交流パネルデスカッションは、「基準の改定とその留意点」というテーマで、もう一方のパネルデスカッションセッシでは、「住宅地盤トラブルにおける法制度と地盤品質判定士の役割」と題して、判事・弁護士・地盤品質判定士の方々をパネリストとしてお招きしました。また、研究委員会の活動報告では関東支部所属の7つの委員会から報告がありました。
 今回からの新たな取り組みとして、午後の一般発表のセッションにおいて、スポンサーとなって頂いた企業もしくは団体からの技術紹介の場を設けました。技術紹介は9件でしたが、いずれも熱のこもった技術紹介をして頂きました。スポンサーに応募して頂いた企業・団体の方々には、この場を借りて御礼を申し上げます。
 発表会終了後には、会場と同じ敷地内にある「レストランとき」にて意見交換会を開催しました。114名に及ぶ参加者があり、時が経つのも忘れる活発な議論や交流の場となりました。
 最後になりますが、発表会の準備・実施にあたり、安田支部長をはじめとする多くの関東支部の方々にご指導とご支援を頂きました。また、支部研究発表会の委員の皆様には献身的な働きをして頂きました。ここに感謝の意を表したいと思います。
 Geokanto2019も、国立オリンピック記念青少年総合センターにて開催致します。会員の皆様の積極的なご参加と企業・団体の方々のスポンサーへのご応募をお願い致します。

     表1.関東支部発表会の開催概要

回数
年度
開催場所
参加者数
論文数
第1回
2004
 東京都文京区(JGS会館)
53
26
第2回
2005
 茨城県水戸市(茨城大学)
86
52
第3回
2006
 神奈川県横浜市(関東学院大学)
205
111
第4回
2007
 群馬県前橋市(県市町村会館)
187
126
第5回
2008
 千葉県船橋市(日本大学)
174
117
第6回
2009
 栃木県宇都宮市(県総合文化センター)
232
147
第7回
2010
 埼玉県さいたま市(大宮ソニックビル)
194
131
第8回
2011
 山梨県甲府市(ぴゅあ総合)
184
132
第9回
2012
 東京都江東区(日本科学未来館)
402
197
第10回
2013
 東京都江東区(日本科学未来館,東京国際交流館)
約310
186
第11回
2014
 東京都江東区(日本科学未来館,東京国際交流館)
約300
170
第12回
2015
 東京都江東区(日本科学未来館)
約300
163
第13回
2016
 東京都江東区(日本科学未来館)
約300
142
第14回
2017
 栃木県宇都宮市(栃木県総合文化センター)
329
145
第15回
2018
 東京都渋谷区(国立オリンピック記念青少年総合センター)
約230
125

    表2.実行委員会委員

副支部長兼
グループリーダー
 長尾俊昌(大成建設)
学術部会
 リーダー:重村智(日大)
 堤彩人(五洋建設)
 堀越一輝(東工大)
 冨安祐貴(大林組)
 原弘典(中央開発)
総務部会
 リーダー:福原誠(中央開発)
 鎌尾彰司(日本大学)
 植村一瑛(応用地質)
 山地伸弥(鹿島建設)
 濁川直寛(清水建設)
 青木美智子(地盤工学会)
 新屋麻美(アサノ大成基礎ENG)
 
県連絡委員
 松島亘志(筑波大)
 後藤聡(山梨大)
 早野公敏(横浜国大)
 清木隆文(宇都宮大)
 斎藤健志(埼玉大)
 山中光一(日本大)
 蔡 飛(群馬大)

    

            写真1. 一般発表の様子              写真2. 技術紹介

第15回 地盤工学会関東支部発表会 優秀発表者賞
防災1
液状化判定・評価
前田 将希(東京理科大学大学院)
細粒分を多く含む地盤の液状化抵抗と初期せん断弾性係数の推定法
防災2
地震動
原千明(東京電機大学大学院)
谷底低地における地震動の周期特性が地表面応答に与える影響
防災3
液状化対策 他
高徳 亮太(東京都市大学)
直接基礎構造物の液状化挙動とその対策方法に関する研究 ~Ca(OH)2 と SiO2 を混合した注入材を用いた改良体による液状化抑制効果~
防災4
斜面崩壊
藤原 夏美(東京都市大学)
降雨浸透する土壌水移動と排水効果に関するカラム実験
防災5
斜面対策・河川防災 他
池谷 真希(東海大学大学院)
土の締固め度と草本根系の成長・伸長および根系による土の補強効果
材料1
砂質土の力学特性・液状化
水野 光揮(首都大学東京大学院)
砂の粒子破砕が定常状態線の傾きに与える影響
材料2
補強土・地盤改良
上村 健太郎(東京都市大学大学院)
SiO2とCa(OH)2を混合した注入材の養生条件が一軸圧縮強度および浸透性に与える影響
材料3
特殊材料
森崎 亮太(茨城大学)
相対密度を一定とした破砕貝殻の三軸圧縮挙動に及ぼす最大粒径の影響
材料4
圧密・地盤変形
富谷 祐介(首都大学東京)
複数の弱面をもつ異方性材料のモールクーロン基準
材料5
地盤改良
川上 開誠(早稲田大学)
気泡ソイルセメント安定液を用いた地中連続壁工法の排泥量について
環境1
廃棄物
松浦 慶弥(茨城大学)
破砕貝殻を用いたキャピラリーバリア地盤の長期毛管上昇遮断効果に関する実験的研究
環境2
リサイクル・地下水 他
吉川 友孝(東京理科大学大学院)
固化系材料を混合した転炉系製鋼スラグの一軸圧縮特性
構造1
締固め・支持力 他
李 盛雷(筑波大学)
Bearing capacity of post grouted shaft in clay
構造2
花上 遼太(東京都市大学)
透明地盤を用いた開端杭貫入時における地盤挙動の可視化実験
その他1
各種計測・劣化予測 他
酒井 亮太(早稲田大学)
地下鉄トンネル検査データに基づく劣化予測手法の統計学的検証
その他2
地盤調査・測定
林 史泰(東京海洋大学)
バイブロ・サンプリング兼コーン貫入試験方法の<br>貫入性と試料採取性に係る基礎的な検討