第11回関東支部発表会(Geo-Kanto2014)の開催報告 |
支部発表会グループ リーダー幹事 杉山太宏(東海大学) |
第11回関東支部発表会(GeoKanto2014)が,平成26年10月3日(金)に東京都江東区の日本科学未来館および東京国際交流館において開催されました.今回は,平成16年(2004年)5月の関東支部設立から10周年を祝いより多くの会員と支部のこれまでの歩みを共有するとともに,今後の更なる支部活動の活性化に繋がるような場とすることを目標に実施されました.2施設計8会場において170編の一般発表セッションに加え(参考:表1),3つの特別セッションと2つのディスカッションセッションならびに研究委員会の活動報告が行われ,優れた発表と活発な議論が行われました. |
表1.これまでの関東支部発表会の開催概要
表2.実行委員会メンバー
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写真1. 10周年特別セッション 写真2. 特別セッションで発表される龍岡支部長
写真3. 熱心に聞き入る参加者 写真4. 学生企画 学生限定交流会 |
写真5. これからの10年特別セッション 写真6.コードライター交流パネルディスカッション
写真7. 意見交換会 写真8.実行委員会委員 |
第11回 地盤工学会関東支部発表会 優秀発表者賞
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防災1 |
秋間 健(不動テトラ):複流線式固化材スラリー噴射撹拌工法(揺動ジェット方式)における改良体の強度特性 |
防災2 |
金子 陽輔(中央大学大学院):不規則波を使用した中空ねじり液状化試験による内部損失エネルギーの検討 |
この度は,第11回地盤工学会関東支部発表会におきまして優秀発表賞にご選出いただき,誠にありがとうございます.私が行っている研究では,従来地盤の液状化判定として使われてきた応力法に対し,地震により失われる砂の内部損失エネルギーに着目した液状化判定法の有用性について検討しております.今回は,中空ねじり試験機を用いて不規則波を加えた砂の液状化試験結果についてエネルギー的分析を行い,過去に得られた正弦波による試験結果との比較について発表いたしました.実務の場では使われていないエネルギーによる液状化判定法には未だ多くの課題が残されておりますが,今回の場で頂いた貴重なご意見や受賞を励みにしてさらに研究を進め、まとめていきたいと考えております.
最後に,本研究の発表にあたり,ご指導いただいた國生先生をはじめとした研究室の方々,また関係者の皆様にこの場を借りて感謝の意を表します. |
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防災3 |
谷 賢俊(鉄道総合技術研究所):崩壊防止ネットと地山補強材による石積み壁の耐震補強工法に関する試設計 |
この度は第11回地盤工学会関東支部発表会GeoKanto2014におきまして優秀発表者賞にご選出いただき,大変光栄に思います.私が発表した「崩壊防止ネットと地山補強材による石積み壁の耐震補強工法に関する試設計」は,既に提案させて頂いている崩壊防止ネットと地山補強材による石積み壁の耐震補強工法に関して,既設石積み壁に本工法を適用した場合の静的安定解析法による試設計を行い,補強仕様に影響を及ぼす因子について分析したものです.結果として,各種パラメータと照査値の関係が整理されるとともに,背面地盤の安定性の違いおよび崩壊防止ネットの強度の違いによる補強量の差の程度が分かりました.今回の結果が,今後の合理的な設計の一助となれば幸いです.
末筆となりましたが,本研究の発表にあたり,関係者の皆様には貴重なご意見やご助言を頂きました.心より感謝申し上げます. |
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防災4 |
亀山 ひろみ(群馬大学):2013年伊豆大島豪雨災害の表層崩壊の検討(その1:土質特性) |
この度は、第11回地盤工学会関東支部発表会GeoKanto2014優秀発表者賞に選出いただき、誠にありがとうございます. 本研究では、2013年に発生した伊豆大島での豪雨災害の発端とみられる、崩壊斜面源頭部の火山由来土の土質特性を調査し、その崩壊機構の考察を行いました。近年、台風やゲリラ豪雨などによる大量の降水の影響で発生する斜面災害が多くみられます.したがって、今後大島と同様の豪雨災害が発生しないとは否定できません。対策を講じるためにも、引き続き様々な面から崩壊機構の検討を行うことが望ましいかと考えております. また、本研究は多くの関係者の方々のご協力のおかげをもちまして発表させていただくことができました.関係者を代表してこのような栄えある賞を頂くのは恐縮な一方、大変光栄に思っております.丁寧なご指導をいただきました若井明彦先生・後藤聡先生をはじめ、同研究室の方々に、記して心より感謝申し上げます. |
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防災5 |
小嶋 創(東京農工大学大学院):粒子法によるため池堤体越流の基礎的解析 |
この度は、第11回地盤工学会関東支部発表会Geo-Kanto2014において優秀発表者にご選出頂き、誠にありがとうございます.私は、「粒子法によるため池堤体越流の基礎的解析」という表題で発表させて頂きました.近年の局所的、突発的な豪雨により種々の構造物や施設が被害を受けています.農業用ため池も例外ではなく、堤体越流により決壊に至る事例も報告されています.本発表は、このような状況を背景として、堤体越流時に堤体表面に作用する圧力やせん断力について、粒子法の一種であるMPS法を用いて検討を行ったものです.発表後のディスカッションでは、今後の展望や、解析手法の妥当性検証方法等について大変有益なコメントを頂くことができました.ご指摘頂いた点を踏まえ、今後は、解析手法の定量的な検証を行うとともに、堤体の浸食過程を含めた解析にも取り組んでいきたいと考えております.最後に、日頃よりご指導賜っております東京農工大学の向後雄二教授、農村工学研究所の正田大輔主任研究員始め、関係各位に心より御礼申し上げます. |
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防災6 |
吉丸 将司(茨城大学):杭長の変化による液状化時構造物沈下量の比較 |
この度は第11回地盤工学会関東支部発表会Geo-Kanto2014におきまして優秀発表者賞に選出していただき,誠にありがとうございます.私が発表させていただいた論文は「杭長の変化による液状化時構造物沈下量の比較」という表題です.この研究は茨城県ひたちなか市における2地区を対象としており,液状化への対策を必要としている地区です.そのため,本研究が2地区で,そして他地域においても用いることができるようよう,引き続き振動台模型実験による調査と結果の検証を行っていきたいと思います.今回このような賞をいただけましたのは,ご指導いただいた指導教員および研究室の皆様のおかげであると思っております.今後更なる成長のために,ご指導ご鞭撻の程,よろしくお願い致します.
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防災7 |
田部井 香月(サムシングホールディングス):雨水浸透施設の施工深度が浸透性能に及ぼす影響について |
構造1 |
上田 恭平(鉄道総合技術研究所):シートパイル基礎の液状化抑制効果に及ぼす杭頭条件の影響に関する解析的検討 |
この度は,第11回地盤工学会関東支部発表会Geo-Kanto2014におきまして優秀発表者賞にご選出いただき,大変光栄に思います.私が発表した「シートパイル基礎の液状化抑制効果に及ぼす杭頭条件の影響に関する解析的検討」は,鉄道分野において研究開発が進められているシートパイル基礎の液状化抑制効果について,解析的な基礎検討を実施したものです.
シートパイルの杭頭の拘束条件の違いによりシートパイル内の液状化の抑制効果に違いが生じること,シートパイル基礎形式のように杭頭の回転条件を拘束した場合はある程度の液状化抑制の効果が期待できることなどが確認されました.今後は,シートパイルで閉塞された地盤の液状化抵抗メカニズムの解明や,上部構造物の影響などについて検討し,シートパイル基礎を用いた液状化対策工法の確立を目指していきたいと思います. また最後となりましたが,本研究の発表にあたり,関係者の皆様には貴重なご意見やご助言を頂きました.心より感謝申し上げます. |
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構造2 |
青山 翔吾(東京大学):砂地盤中で鉛直荷重を支持する群杭における杭位置による初期沈下剛性の差違についての検討 |
構造3 |
島田 龍市(鹿島建設):開削トンネル工事における山留めの情報化施工 |
この度は、第11回地盤工学会関東支部発表会(GeoKanto2014)にて優秀発表者賞を戴きまして、大変光栄に思います.今回、高速道路開削トンネル工事における土留め工の情報化施工について発表させていただきました.大規模な開削トンネル工事では、事前の土質調査で地盤条件を完全に把握するのは難しく、紹介させていただいたような情報化施工をリアルタイムに行い、適宜、設計を見直していくことで、より安全かつ合理的な施工を行うことが可能となります.今後とも、今回発表したような安全かつ合理的な設計・施工方法を継続して実施できるよう努めて参りたいと思います.
最後になりましたが、今回発表するにあたり、お世話になりました皆様には、心より感謝申し上げます.これからも慢心することなく日々精進してゆく所存でございます.今後とも、ご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願い致します. |
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構造4 |
勝呂 基弘(東京理科大学):鋼管矢板による防波堤補強工法における背後地盤の洗掘の影響 |
この度は、第11回地盤工学会関東支部発表会(GeoKanto2013)にて優秀発表者賞を賜り、大変光栄に思います.本内容は新日鐵住金(株)との共同研究にて得られた成果であり、関係者の方々より頂いた多くのご指導に深く感謝致します. 2011年の東日本大震災では、津波による沿岸部の被害の甚大でした.本研究では、粘り強い防波堤を実現するために、鋼管矢板と裏込めを用いた防波堤の補強工法を提案し、更に、防波堤の被災の主な原因となる背後地盤の洗掘について着目致しました. 気中模型水平載荷実験を行い、検証した結果、矢板を用いた補強法は、無補強の場合と比べ、大きな抵抗力を生み出し、十分な効果があることが把握できております.そして、洗掘を想定した場合でも、矢板を用いて補強を行うと、大きな効果があることが確認できました.しかし、本工法の設計法を確立するためには更に多様な面から物事を考えていかなければなりません.今後も様々な実験を通して、この設計方法の確立を目指して日々精進していきたいと思います. |
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構造5 |
佐名川 太亮(鉄道総合技術研究所):地盤改良併用杭基礎構造における改良体の損傷と水平抵抗特性
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この度は優秀発表者賞にご選出いただき,大変光栄に思います.私が発表した「地盤改良併用杭基礎構造における改良体の損傷と水平抵抗特性」は,杭基礎構造物の水平抵抗を合理的に向上させる工法の開発を目的として,実験・解析的に検討してきたものをまとめたものとなります.
これまでにも地盤改良を併用した工法は研究・開発されてきましたが,改良体損傷後の挙動が未解明な部分が多いため大きな地震動に対しても未損傷になるように設計されており,コスト面で課題がありました. 今回の検討結果より,改良体に損傷が生じても構造部の水平抵抗に脆性的な低下は見られなかったことから,改良体の損傷を許容した合理的・経済的な設計手法の構築につなげることができると考えております。 最後となりましたが,本研究の発表にあたり,関係者の皆様には貴重なご意見やご助言を頂きました.心より感謝申し上げます. |
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構造6 |
村越 祐介(日本大学大学院):軌道管理システムを実用化するための閾値設定の提案
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この度は,第11回地盤工学会関東支部発表会GeoKanto2014におきまして優秀発表者賞にご選出していただき,有難うございます.私が発表した「軌道管理システムを実用化するための閾値設定の提案」は,地方の鉄道路線である万葉線において営業車両に3軸加速度センサを取り付けて計測した車体上加速度データと正矢法を用いて計測した軌道路盤の変形データおよび過去の柱状図や地盤調査の解析結果から軌道管理に必要な閾値として妥当な値の検討を行いました.その結果として,軟弱地盤区間や盛土区間でIQR値が悪化していることから,現地調査によるデータが三軸加速度データと関係性があることが分かりましたが,今回の発表では閾値設定に寄与することまでには至りませんでした.今後は,軌道の劣化の傾向や三軸加速度データの解析を進めることで,より詳細な閾値の設定を行って,その閾値から軌道状態の評価を行うことを考えています. |
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構造7 |
藤森 弘晃(山梨大学):振動台を用いた地震動による不飽和地盤の破壊形態に関する実験的考察 |
この度は,第11回地盤工学会関東支部発表会におきまして優秀発表者にご選出いただいたこと,大変光栄に思います.また,本研究に対しご指導くださいました先生方に深く感謝いたします.
私は「振動台を用いた地震動による不飽和地盤の破壊形態に関する実験的考察」と題し,振動台を用いた模型実験により,加速度・飽和度・乾燥密度・沈下量の関係を求め,発表させていただきました.地震動に伴う不飽和地盤の沈下現象に関するメカニズムの研究・報告が少ない中で,初期飽和度と初期乾燥密度から地震動による不飽和地盤の沈下挙動・破壊形態が評価できる可能性を示すことができたことは,大変意義のあることだと信じております.今後は,より精緻で連続的な模型地盤内の飽和度・乾燥密度の計測,また新たにサクションの計測を行い,地震動による不飽和地盤の沈下や飽和度上昇に伴う破壊形態評価手法の確立を目指していきたいと考えております. |
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材料1 |
上村 健太郎(東京都市大学):シリカ微粒子の土粒子間注入に関する研究 |
この度は,第11回地盤工学会関東支部発表会におきまして優秀発表者賞にご選出いただき,大変光栄に思います.本研究は,安価で良好な施工性を有する液状化対策工法の開発を目的としたものです. これまで,数多くの注入技術が開発されてきましたが,微粒子の浸透注入は,非常に困難であるとされてきました.本研究においても,微粒子の浸透性を確保することは,大きな課題の一つとして挙げられます.今回,このような評価をいただけたことは,今後の研究活動を行う際の励みとなりました.今後は,微粒子の浸透性の向上を図るとともに,実際に液状化試験を行い,工法の適用性を検討していく予定です. 末筆となりましたが,本研究を発表するにあたり,指導教員である末政直晃教授,強化土エンジニヤリング(株)の佐々木隆光氏,佐藤工業(株)の永尾浩一氏には多大なるご支援ご協力を頂きました.心より感謝申し上げます. |
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材料2 |
清谷 一旗(鹿島建設):中層混合処理による盛り上がり土を有効活用した施工事例 |
この度は,第11回地盤工学会関東支部発表会GeoKanto2014において優秀発表者賞に選出下さいまして,誠にありがとうございました.小職が発表しました「中層混合処理による盛り上がり土を有効活用した施工事例」は,軟弱地盤に対する中層混合処理において発生する盛り上がり土を産業廃棄物とせず有効活用するために配合試験を行った経緯から実施工の管理までを報告したものです.発表後の質疑応答の際には,大学の先生をはじめ企業の方から多くの貴重なご質問ならびにご意見を頂戴し,いずれも大変参考になるものでした.ご質問,ご意見を頂いた大学の先生方や企業の方及び発表を聴講頂いた皆様には大変感謝申し上げます.
最後になりましたが,今回の受賞を大きな励みとし,これからも日々精進して業務に取り組んでゆく所存でございます.今後とも,ご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願い致します. |
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材料3 |
宮下 千花(東京大学):上総層堆積軟岩の速度急変・クリープ三軸圧縮試験 |
この度は第11回地盤工学会関東支部発表会Geo-Kanto2014におきまして優秀発表者にご選出いただき,誠にありがとうございました.私が発表した「上総層堆積軟岩の速度急変・クリープ三軸圧縮試験」は,堆積軟岩のクリープ変形に着目した数値解析をより精度良く行うために、不撹乱試料の一軸、三軸圧縮試験による載荷速度依存性の評価を行い、得られた試験結果をまとめたものです. 今後は,試験結果から導かれる載荷速度依存性を反映させた数値解析を実施し、試験結果との比較や、トンネル施工現場での変形計測値との比較検討を行う予定です. 最後となりましたが,本研究の発表にあたり関係者の皆様には貴重な不撹乱試料をご提供いただき、有意義なご意見やご助言を頂戴しました。心より御礼申し上げます. |
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材料4 |
青野 圭佑(山梨大学):平成25年伊豆大島豪雨災害の原位置物理特性に関する検討及び模型実験の提案
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この度は,第11回地盤工学会関東支部発表会GeoKanto2014において優秀発表者賞に選出して頂き誠にありがとうございます.今回発表させて頂いた「平成25年伊豆大島豪雨災害の原位置物理特性に関する検討及び模型実験の提案」では、現地調査および物理試験結果から推測される表層崩壊機構を検討しています.また、試験結果を参考にして計画した模型実験についても、発表させていただきました.計画中の実験が含まれる発表を評価して頂いたことを励みとし、今後の研究に尽力していこうと思います.研究を始めてから短い時間でこのような賞を頂きましたのは、私が所属する研究室の先生方の指導と、学生の協力があってこそだと思います.本当にありがとうございました.
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材料5 |
山本 紗穏里(横浜国立大学):横抵抗力試験におけるバラスト軌道道床の変形挙動に関するPIV解析 |
材料6 |
長谷川 圭介(日本大学大学院):高機能舗装に用いるジオシンセティックスの耐久性評価方法の提案 |
この度は,第11回地盤工学会関東支部発表会GeoKanto2014にご選出いただき,誠にありがとうございます.私が発表いたしました「高機能舗装に用いるジオシンセティックスの耐久性評価方法の提案」は,舗装下にジオシンセティックスを用いた際の耐久性評価方法が確立されていない現状に対して,目視評価・スキャナやデジカメを用いた評価・珪砂の透過量による評価の3項目で評価を行い耐久性評価方法としての妥当性を検討しました.このジオシンセティックスは環境保全や舗装構造の耐久性向上等の様々な効果を付与できるため,実験を積み重ねてより精度の高い耐久性評価方法を検討することを目指して日々精進いたします.本研究がジオシンセティックスの更なる普及のための一部としてお役に立てることを願っております.最後に,研究において多くの助言を下さった峯岸,山中両先生をはじめとする皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました.
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環境1 |
新妻 憂(茨城大学大学院):東海村における地盤情報データベース構築およびその地形・地質の考察 |
この度は,第11回地盤工学会関東支部発表会Geo-Kanto2014において優秀発表者賞にご選出いただき,誠にありがとうございます.私が発表させていただいた「東海村における地盤情報データベースの構築と東海村の地形・地質の考察」に関する研究は,地盤工学会が構想・構築を提起した全国電子地盤図の精度向上と拡大の継続を目指し進めてまいりました.本報告では,既往の文献調査および東海村役場の書庫に保管されている地盤調査報告書(紙媒体)を手入力にて電子化し,地形および地質について考察を行いました.そこから得た情報を基に,地盤情報の空白域の地盤モデルを精度よく推定できると考えております.今後,本手法の確立により,全国電子地盤図のさらなる発展と幅広い分野で多くの方に活用されることの役に立てれば幸いです.今回,このような賞をいただけることが出来たのは,ご指導いただいた指導教員の皆様および研究室の皆様のおかげであると思っております.これを励みに,さらに精進致しますので,ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます.
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環境2 |
大林 沙紀(東京理科大学):製鋼スラグの硬化促進・膨張率に及ぼす添加物・間隙水の影響 |
この度は、第11回地盤工学会関東支部発表会において優秀発表者にご選出頂きまして誠に有難うございます.私が発表しました「製鋼スラグの硬化促進・膨張率に及ぼす添加物・間隙水の影響」は、製鋼スラグがどのような条件下で十分な強度を発現するか実験を行い、その結果について報告させていただいたものです.産業副産物である製鋼スラグを資源として宅地盛土や臨海部の地盤として利用した際に、十分な強度を発揮することが確認できれば安定した地盤材料を供給することが可能となり、製鋼スラグを高機能材としてあらゆる場所で利用できると考えています.まだ未解明な部分もありますので、今後もより一層研究に精進していきたいと思っています.最後になりましたが、本研究の発表にあたり、指導教員である菊池喜昭先生をはじめとする多くの方々より貴重なご意見を頂きました.また、研究を一緒に行っている後輩の武藤君・齋藤君にも心より御礼申し上げます. |
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環境3 |
Samphors Touch(東京工業大学):Relationships between Leaf Area Index and reflectance of canopy and leaf of rice suffering from soil salinity in northeastern Thailand |
It is my great honor to receive the best presentation award from Geotechnical Society Kanto Branch.
I would like to thank all my co-authors for their support such are Assoc. Prof. Jiro Takemura, Assoc. Prof. Thirapong Pipatpongsa and Dr. Tomomi Takeda. Without their support, I would not have received this great award. In GeoKanto 2014, I was allowed to introduce my research in the title of "Relationships between Leaf Area Index and reflectance of canopy and leaf of rice suffering from soil salinity in northeastern Thailand". At the last, I would like to thank GeoKanto committee for chosen me as one of the best presenter. |
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DS1 |
石川 敬祐(東京電機大学):東日本大震災時のヒアリング調査による液状化発生状況と地下水位の関連性 |
この度は,優秀発表者賞にご選出頂きまして,大変光栄に思います.
私が発表した「東日本大震災時のヒアリング調査による液状化発生状況と地下水位の関連性」は,深刻な液状化被害が発生した浦安市入船や美浜地区においてアンケート調査や簡易な地下水測定装置を用いた地下水位測定結果を用いて,当該地の液状化現象の特徴を検討したものです. 本研究で得られた知見として,地下水位が浅い箇所ほど液状化時の噴水や噴砂の発生時の状況は深刻なことが確認されました.また,地下水位が浅い箇所では本震時に発生した過剰間隙水の消散に伴い,30分後の最大余震時には住宅基礎直下まで地下水位が上昇し被害が拡大したことが考えられた.一方,地下水位がGL-2.0mと比較的深い箇所では液状化による住宅被害は発生していないことも確認された. 最後に,本研究を行うにあたり当該地の住民の皆さまに多大なるご協力を頂きました.心より感謝申し上げます. |
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DS2 |
下野 勘智(横浜国立大学):自然災害に対するリスク指標WorldRiskIndexの我が国における推移と考察 |
この度は第11回地盤工学会関東支部発表会GeoKanto2014におきまして、優秀発表者賞にご選出いただき大変光栄に思います.自然災害は地震など自然現象の大きさだけでなく、社会が持つ脆弱性により最終的な被害規模が変化します.脆弱性は社会、経済、環境など様々な要因から複雑に構成されており、どの要因に対し防災対策を行えば効果的であるか難しい問題です.本研究では、人命にかかわる自然災害の被害の大きさを決める要因を抽出し、それらの要因の線形和という単純明快な形で自然災害リスクを指標化しようと試みています.本指標は防減災投資の意思決定者がどの要因に対策を行うべきかを示す意思決定指標になればと考えています.今回はその途中経過を発表させていただきました. 最後になりましたが、本研究において指導教員である菊本准教授、労働安全衛生研究所 伊藤様、土質リサーチ 大里様、環境地質 稲垣様、茨城工業高等専門学校 日下部様に多大なご指導を頂きました.この場を借りてお礼申し上げます. |