令和6年11月8日に、『~昭和・平成を駆け抜けたベテランが令和に語り継ぐ~ 第6回 ジオテク語りべ会』を開催いたしました。本企画は、多くの知識と経験を持った先輩方から今後地盤工学会を支える若い世代に、その経験・知見を語り継いでいただこうという趣旨で2019年度より実施しており、今回で6回目の開催となりました。また今回は関東支部20周年ということもあり、JGS会館での対面とZoomミーティングのハイブリッド形式とし合計で100名近くの方にご参加いただきました。
今回は、一般財団法人沿岸技術研究センター参与(元東京理科大学教授)菊池喜昭先生を講師にお迎えし、「技術開発と人材育成」と題して様々なご経験についてお話いただきました。菊池先生のご講演の前には、講師紹介として千葉工業大学の金田一広先生より菊池先生の略歴や研究に対する姿勢などを紹介していただきました。
講演は、①技術開発が社会のニーズにこたえるには、②技術開発と人材育成、③これからの技術者に期待することと章立ててお話が進みました。①では阪神淡路大震災での港湾被害の復旧工法の事例、東日本大震災での事例などを交え、様々な方面で使えるような研究をするという研究姿勢のあり方が大切であることをお話いただきました。②では、求められる技術者像を挙げ、どの様に育成されるかを実際の大学や実務における例を交えて説明していただきました。また、技術課題の発見と克服のお話もあり、技術課題を見つける大変さやそれを克服する難しさを痛感しました。③ではこれからも新しい課題が多岐にわたり出てくるが、新しいアイデア、道具を駆使して挑む必要性があることを洋上風力発電の事例で説明していただきました。講演後の質疑応答も活発に行われ、大盛況で幕を閉じました。
今回は会員サービスグループとして初めて対面とオンラインでのハイブリッド方式による開催となり、対面で直接講演を聴くことのできる機会を作れただけでなく、オンラインのメリットである遠方の方や業務都合により会場で直接講演を聴くことのできない方にも参加いただく事ができた非常に良い機会だったと考えております。運営上、様々な問題もありましたが、課題となった点は改善に努め、今後も色々な方法で会員の皆様が会に参加できる機会を作っていきたいと思います。
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