地盤工学会関東支部では、正会員、特別会員の区別なく(会員限定)どなたでもご参加いただける産官学の著名な講師による講演会を開催している。10月開催の特別講演会「利根川における治水対策と堤防事業について」は、八木裕人氏(公益財団法人河川財団 技術参与)を講師として、令和6年10月24日(木)17時~18時に、地盤工学会会館地下大会議室より、対面とZoomウェビナーを用いたオンライン配信のハイブリッド講演会として実施した。
本講演は、江戸時代に始まった東遷事業に起因して日本一広い流域面積を持つこととなった利根川の難解な治水対策についてであった。流域、氾濫域に首都圏を抱えている背景を説明するとともに、今年の7月に改定された利根川の基本方針を踏まえ、利根川の治水対策および堤防事業についての説明に加えて、河川財団が携わっている最近の堤防管理の動向について紹介していただいた。
参加者は、建設コンサルタントやゼネコンの会員が多く、大学関係者の参加もあった。参加資格は、地盤工学会の会員(個人会員でない方でも、所属先が特別会員であれば参加可能)としての会員限定行事として開催した結果、対面が22名、オンラインが78名の計100名の参加をいただいた。講演後には、対面での参加者から多数の質疑が行われ、講師からは丁寧な回答をしていただいた。
対面とオンライン配信のハイブリッドで開催し、いずれの参加費も無料であったことから、関東支部以外の日本全国からの会員の方に参加いただけた。今後、対面、オンラインあるいはハイブリッドの開催の良い特徴を生かし、地盤工学会の会員ニーズにこたえられるような企画を実施していきたいと考えている。
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