地盤工学会関東支部では毎年、関東支部総会に合わせて特別講演会を実施している。令和6年度は特別講演会「盛土規制法の施工について」と題して当時国土交通省大臣官房参事官 吉田信博氏(現 静岡市副市長)を講師として令和6年4月24日水曜日16時30分から17時30分まで地盤工学会地下会議室とzoomウェビナー併用の講演会として実施した。地盤工学会会議室で49名、オンラインで197名の参加があった。
通称「盛土規制法」が令和5年5月26日から施工された。同氏はこの法律立案に対して地盤工学の見地から中心的な役割を担われ、講演会では地盤工学的な問題点、課題点さらに規制のポイントなど地盤工学技術者に非常に有益な内容のご講演をしていただいた。盛土規制法はとてもホットな話題であったため、まだコロナ禍の影響で会議室の人数が規制されている中でも多くの方に対面での参加いただけた。オンラインでも会員・非会員問わず多くの方に聴講いただいた。内容の質問は時間の関係上、会場のみとなったが、許される時間いっぱいにわたって活発な議論が行われた。
多くの災害が発生している近年では、今後地盤工学者と行政とのつながり、協調が進んでいかなければならない。盛土規制法の継続に当たって地盤品質判定士への大きな期待も講演では語られた。行政民間一体となった盛土の規制、さらに今度発生する地震や豪雨など災害に対して、減災・防災対策が今後も展開されていくと感じている。
今回はオンラインを併用して開催したが、参加費は無料であったため日本全国から多くかたに参加いただけた。引き続き、対面、オンラインあるいはハイブリッドによる講演会の開催など模索し、地盤工学会の会員のニーズにこたえられるような企画を順次実施していきたいと考えている。引き続き地盤工学会関東支部の活動にご協力いただきたい。
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