~昭和・平成を駆け抜けたベテランが令和に語り継ぐ~
第5回 ジオテク語りべ会 開催報告

関東支部 会員サービスグループ
幹 事・荒井郁岳(ジオデザイン)
幹 事・藤原覚太(東海大学)
学生幹事・荒木大空(日本大学)

 令和5年9月29日に、『~昭和・平成を駆け抜けたベテランが令和に語り継ぐ~ 第5回 ジオテク語りべ会』を開催いたしました。本企画は、多くの知識と経験を持った先輩方から今後地盤工学会を支える若い世代に、その経験・知見を語り継いでいただこうという趣旨で2019年度より実施しており、今回で5回目の開催となりました。
 今回は、東京電機大学大学名誉教授の安田進先生を講師にお迎えし、『災害に学び防災に生かす』と題して、様々な地盤災害についてお話いただきました。安田先生のご講演の前には、講師紹介として、先生の人となりを良く知る関東学院大学・規矩先生より先生の略歴や研究・災害調査に対する姿勢などを紹介していただきました。
 安田先生のご講演は、被害調査をした地震の一覧から始まりました。伊豆大島近海地震による鉱さい集積場での地震被害(噴砂)、盛土造成地での地震被害、下水道マンホールの地震被害、戸建て住宅の液状化、最近発生した不思議な地盤災害の調査についてお話が進みました。分かっていない地盤災害もあり、調査時も既成概念にとらわれない調査が必要とのお言葉に感銘を受けました。先生の地震被害調査により防災行政が一歩ずつ前に進んでいることが実感できる非常に貴重なご講演でありました。
 今回の語りべ会は、Zoom meetingによるオンライン形式で開催し、当日は、100名近くの方にご参加いただきました。参加者の皆様からの質疑応答も活発に行われ、好評のうちに講演が終了しました。
 本講演会の最後には、会員サービスグループリーダー幹事の関東学院大学山口先生より閉会の挨拶がなされました。現在はオンライン開催が主流になり、今まで参加しにくかった方にも参加していただけることは非常に良いことだと感じておりますが、今回のような有意義なお話を直接伺える機会が減っているため、コロナ禍が落ち着き、対面で開催できるようになることを願っております。

写真-1 安田先生ご講演の様子 写真-2 規矩先生による講師紹介の様子