小石川中等教育学校 サイエンスカフェ 出前授業 開催報告
「関東大震災から100年、地盤災害について考えよう (講演および実験)」

関東支部 関東支部20周年・関東大震災100周年ワーキンググループ
青山翔吾(基礎地盤コンサルタンツ(株)))

 東京都立小石川中等教育学校(文京区)よりスーパーサイエンスハイスクール事業の一環であるサイエンスカフェでの講演依頼を受け、安田進東京電機大学名誉教授をはじめとする関東支部20周年・
関東大震災100周年ワーキンググループのメンバーにて実施した出前授業について報告します。

 開催日時  2023年 9月 28日 16:30 ~ 18:00
 開催場所  東京都立小石川中等教育学校内 実験室
 参加者  中学生 2名、高校生 2名、ご担当教員 1名、
 WGメンバー(安田、金田、瀬谷、大坪、佐藤、青山)、補助員(髙橋)

 出前授業は2部構成とし、前半には安田先生による講演、後半には地震時の対策を検討する模型実験を行いました。講演では、関東大震災から100年にあたる年ということから、関東地震時の被害と地盤の関係(液状化・崖崩れ)や、今後同様の地震が発生した際に新たに想定される地盤災害(盛土造成地、ゼロメートル地帯での被害)についてお話をいただきました(写真1)。模型実験では、液状化とブロック積擁壁をテーマとして、生徒自身で対策を考え模型の中にそれらの対策を作成してもらいました(写真2, 3)。その後、模型を揺らして実際に考案した対策の効果を見てもらい、変状の発生やそれを抑制する原理について生徒の皆さまに考えていただきました。
 コロナ禍の影響もあり、出席者の数は限られましたが、講演に対して積極的な質問があり、また、実験では一人一人に模型を作ってもらうことができました。参加された生徒の皆様やご担当の先生からもご好評いただいております。今後、同様の出前授業を他の中学・高校でも開催し、より多くの若い方々に地盤のことについて考えていただく機会を設けて参りたいと考えております。

  写真-1 安田先生による講演  
  写真-2 実験風景   写真-3 参加生徒が作製した擁壁対策模型