「中山間地域における広域的な豪雨による土砂災害メカニズムの究明
地域防災力の向上に向けた取り組みに関する研究討論会」開催報告

共催:公益社団法人土木学会 地盤工学委員会・水工学委員会・土木計画学委員会
公益社団法人地盤工学会 関東支部
自然災害に対する安全性指標(GNS)の開発とその利活用に関する研究委員会
委員長 伊藤和也(東京都市大学))

 令和元年7月2日(火)13:00~16:50,地盤工学会館地下会議室において「中山間地域における広域的な豪雨による土砂災害メカニズムの究明と地域防災力の向上に向けた取り組みに関する研究討論会」が,土木学会 地盤工学委員会(斜面工学小委員会(委員長:鈴木素之))と地盤工学会関東支部 自然災害に対する安全性指標(GNS)の開発とその利活用に関する研究委員会(委員長:伊藤和也)との共催で開催されました。土木学会,地盤工学会関東支部によるメーリングリストや会告等による広報を通して,70名超の方々にご参加頂きました(写真2)。
 公益社団法人土木学会地盤工学委員会では、水工学委員会ならびに土木計画学委員会と共同で、平成30年度土木学会重点研究課題「中山間地域における広域的な豪雨による土砂災害メカニズムの究明と地域防災力の向上に向けた取り組みに関する研究」に取り組み,近年の豪雨災害に対する課題の抽出や将来にむけた提言を取りまとめました。また,地盤工学会関東支部では,自然災害に対する安全性指標(GNS)の開発を進め,都道府県レベルから市町村レベルのGNSについて取りまとめ,自然災害のホットスポットの抽出を行っています。本研究討論会は,これらの活動を行っている両委員会の研究活動の成果を広く共有し,豪雨防災に資するよう多角的な議論を行うことを目的として開催されました。講演内容は,下記のような内容です。

 講演1
 最近の広域的な豪雨に関する状況の抽出:原 重守(古川コンサルタント)
 講演2
 広域的かつ同時多発的な土砂災害事例の選定と技術的検討:北爪貴史(東電設計)
 講演3
 中山間地域で問題となる地形・地質の特徴:片山直樹(日本海技術コンサルタンツ)
 講演4
 中山間地域の土砂災害発生の傾向と対応策の検討:美馬健二(太田ジオリサーチ)
 講演5
 土砂や流木の河道への流入による洪水氾濫の発生の検討:竹林洋史(京都大学防災研究所)
 講演6
 地域住民の避難行動の状況及び現状の地域防災力の状況:
 畑山満則(京都大学防災研究所),稲垣秀輝(環境地質)
 講演7
 自然災害に対する安全性指標「GNS」~土砂災害・洪水災害を組み込んだ市町村別リスク指標~:
 伊藤和也(東京都市大学)

なお,土木学会平成30年度重点研究課題は下記URLから報告書が入手可能である。
 http://committees.jsce.or.jp/s_research/taxonomy/term/6
 最後に,本研究討論会の会場設営・運営には,土木学会 地盤工学委員会の皆様ならびに地盤工学会関東支部事務局に多大なご助力を頂きました。末筆ながら厚く御礼を申し上げます。

写真-1 会場の様子

写真-2 講演1(原氏)

写真-3 講演2(北爪氏)

写真-4 講演3(片山氏)

写真-5 講演4(美馬氏)

写真-6 前半討論

写真-7 講演5(竹林先生)

写真-8 講演6(稲垣氏)

写真-9 後半討論(1)

写真-10 後半討論(2)