「ジオ散歩 ~城ケ島での地層巡検の旅~」開催報告

地盤工学会関東支部 会員サービスグループ
担当幹事 高田 英典 ((株)不動テトラ)
今林 清秀 ((株)不動テトラ)
荒井 郁岳((株)ジオデザイン)
松田 幸弘 (関東学院大学))

 会員サービスグループでは,歩きながら,見て,知って,学ぶ企画「ジオ散歩」を開催しています。第4回となる今回は,去る2019年5月18日「ジオ散歩 ~城ヶ島での地層巡検の旅~」と題して,神奈川県三浦半島の最南端にある城ヶ島をフィールドに開催しました。当日は天気にも恵まれ,18名の参加者とグループ幹事の総勢29名で城ヶ島を散歩し,盛況のうちに終えることができました。
 今回は,城ヶ島北西の灘ヶ埼をスタート地点に,海岸沿いに城ケ島内の土質巡見スポットを8か所,講師の案内の元巡り歩く約6kmのルートを設定しました。講師には,横須賀市自然・人文博物館学芸員の柴田様をお招きし,一般的な地質に関する説明に加え,城ヶ島の地層の成り立ち・特徴および地質巡見のポイントなど大変丁寧にご説明いただきました。
 城ヶ島では,約1200万~440万年前に深海の海底で堆積した三崎層・約440万~400万年前に三崎層の窪地に堆積した初声層・6万~2万年前の関東ローム層が観察でき,地層が形成される過程について知ることが出来ました。また,城ケ島独特の地質的特徴や堆積物による地層の形成過程を推測することができました。城ケ島の雄大な自然を望みながら、はるか昔からの大地の動きを感じることができました。
 散歩を終え,参加者の方々からは「土木技術者にとって貴重な知識をもたらし,発見のある行事だった」との声が寄せられております。多くの皆様にご協力いただくとともに,特に横須賀市自然・人文博物館学芸員の柴田様の多大なご協力により,充実した内容とすることがきました。紙面を借りまして厚く御礼申し上げます。

写真-1 集合写真 馬の背洞門を背に 写真-2 地質観察 灘ヶ埼にて