千葉県グループでは、平成29年8月30日に、成田国際空港株式会社様、千葉県県土整備部技術管理課様の協力を得て、17名参加のもと成田国際空港の各種施設を見学させて頂きました。
首都圏空港(成田・羽田)の航空需要が限界に達しつつある中で、成田国際空港の更なる機能強化の一貫として「第三滑走路の新設」が計画されております。本計画が、各種調整を経て具体化してゆけば、土木・建築の地盤に関わる大規模工事が行われることは必至と考えられます。このような背景から、地盤工学会として、第三滑走路の必要性を把握し地盤工学に対するニーズに対応すべく、施設見学を企画したものです。
見学者は、成田国際空港㈱(以下、NAA)本社ビル1Fロビーに集合し、13:30より同階のNAAインフォメーションセンターにて、まず施設全体の説明及び第三滑走路の計画・調整概要についての説明を受けました。第三滑走路の計画に関しては、国・県・市町・NAAが構成する四者協議会で調整段階にあるとのことで、概ねの計画位置の説明がありましたが、具体的にはこれからといったところでした。参加された方々からは、第三滑走路に関する質問が多くあり、注目度の高さが窺えました。
その後、全員バスに乗車し、NAA本社ビルを後にして、ランプコントロールタワーへ向かいました。“ランプコントロール”とは、駐機場周りの航空機の運航を調整・管理することで、現在は新設された箇所での運用に移行しているとのことでしたが、移行前に使われていた実際のランプコントロール室内に入れて頂くことができました。高い位置から空港の敷地内が一望でき、第三滑走路計画箇所付近の地形や現施設との位置関係、現在取り組んでいるその他の施設改良工事の状況、航空機の離発着が頻繁にあって空港全体が非常に混雑し航空機であふれている状況などを、生で見ることができました。
ランプコントロールタワーでの説明が終わった後、見学者は再びバスに乗車して、空港の制限区域内に進入させて頂きました。そして、貨物地区の施設・エプロン・誘導路・A滑走路付近を通過しながら、各種施設の運用状況を見ることができました。なお、様々な国の航空機が引っ切り無しに到着・出発している状況を見て、東京オリンピック頃のピークに向けての施設整備の必要性のみならず、その後も日本の国際的な玄関として極めて大きな役割がある施設である、と個人的な感想を持ちました。
滑走路付近を後にして空港の外周を通り、航空機の整備場を見ながら、第1ターミナルビルに到着後、最後にターミナル内を見学させて頂き、今回の現場見学会を終了し解散しました。 |