会員サービスグループでは「ジオ散歩 ~玉川上水を巡る~」と題した,都会に残る土木遺跡や土地の由来を学ぶ企画を,11月28日に開催いたしました。当日は12名のご参加をいただき,天候にも恵まれて盛況のうちに終えることができました。
今回は,四谷の新宿歴史博物館をスタート地点として,玉川上水を辿り,淀橋浄水場跡地の新宿中央公園まで歩く約5kmのルートを設定しました。博物館では学芸員の方から,新宿付近の地層構成や縄文時代・弥生時代の遺跡,玉川上水の建設や淀橋浄水場建設に至る経緯などを,約1時間じっくりとご説明いただきました。特に玉川上水については,当時の街並みを再現したジオラマを使って,江戸時代の人々の暮らしぶりなども交えて教えていただけたので,非常に印象深い内容でした。
博物館を出て歩き始めてからは,11月末としては比較的気温も高かったのでゆっくりと巡検できました。わずか100mの高低差の土地に延長43kmの人工水路を建設した玉川上水の建設技術を讃えるモニュメントや,戦前戦後の人々の暮らしを支え続けた淀橋浄水場の痕跡など,ところどころに残る土木遺跡の前で,参加者の皆さんに意外な発見を楽しんでいただけました。
初めて開催した企画でしたが,トラブルもなく,終了時のアンケートでは「何気なく歩いている街を見直した」,「自分で歩いても見つけられない場所を見ることができた」,「博物館での話もよかった」といった声も聞かせていただき,企画した会員サービスグループ一同,ほっと安堵しています。
企画の立ち上げ時点から多くの皆様のご協力をいただき,特に新宿歴史博物館を運営する公益財団法人新宿未来創造財団の方々からは,ルート選定を始め多くのご助言をいただきました。紙面を借りまして厚く御礼申し上げます。
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