「千葉県技術講習会の参加報告」

JGS千葉県グループ幹事・山田

 千葉県ブループでは、千葉県県土整備部技術管理課、千葉県建設技術協会主催のもと、12月22日に千葉市生涯学習センターで毎年恒例となっている技術講習会を行いました。
 講習会の内容は、以下のとおりです
 (1)地盤環境と対策工法(地盤環境にかかわる最近の話題)
    茨城大学 安原一哉 名誉教授
 (2)公共工事と会計検査(近年の会計検査の傾向について)
    (財)経済調査会 市川氏
 当日は、前日に降った雨もあがり、12月としては、珍しく汗ばむほどの暖かさでした。
 会場となった千葉市生涯学習センターは、千葉駅より徒歩8分の非常にきれいな施設で、220人(うち地盤工学会からの参加者は25名)の参加がありました。
 講習会冒頭千葉県建設技術協会会長のあいさつがあり、各講演者の紹介がされました。

  

       受付の様子                     千葉県建設技術協会会長のあいさつ

 茨城大学 安原一哉 名誉教授の講演内容は、産業廃棄物の有効利用について実際の事例を挙げて紹介するものであり、非常にわかりやすく興味深いものでした。
 そのなかで、特に印象的なこととして、「情報公開」と「誠意をもった誠実な対応」が大切であるということでした。
 事業者が近隣住民に対する場合、情報を公開し、誠意をもった対応をすることが、後々良い結果を生むことになるということを、身をもって経験された良い事例であり、このような事例については、もっと積極的発信していく必要があるとのことでした。
 安原名誉教授にはもっと多くの場で講演していただき、いろいろな事例を紹介していただきたいです。
 また、時間がなくなり、「地球温暖化にともなう気候変動に係わる問題と対策について」はありませんでしたので次の機会に期待したいところです。
 前会計検査院第三局国土交通統括検査室長の市川氏の講演は、「公共工事と会計検査」を実際の事例を挙げながら最近の会計検査の傾向について紹介するものであり、前講演同様非常にわかりやすく、参考になるものでした。
 特に最近の傾向として、我が国の経済状況を反映してか、強度不足よりも過大設計を指摘するものが多いとのことでした。
 また、団塊の世代の大量退職により、技術力、経験豊富な人材が減少しており、現場を知らない(行けない)人が多くなっていることを懸念されていました。
 設計や施工には多くの経験を積み、基準を熟知することが大切であり、誤った解釈や知識により、多大な損失が生じる恐れがあることを、実例をもって知ることができ、大変参考となりました。
 最後にお忙しい中、講演していただきました安原名誉教授、市川様、貴重な話をありがとうございました。また、講習会の準備、会場設営をしてくださいました千葉県県土整備部技術管理課、千葉県建設技術協会の皆様ごくろうさまでした。

  

        安原名誉教授                     市川氏