文責:企画総務グループ副幹事長石井 武司(中央大学) |
平成18年4月15日午後3時からJGS会館において,支部総会,本部よりの「地盤工学会中長期ビジョン」の説明および特別講演会が開かれました。なお,総会の資料は関東支部ホームページ(http://www.jiban.or.jp/kantou/material/pdf/sokai18.pdf)に掲載いたしましたので,そちらもご参照下さい。
平成18年度支部総会の出席者数は85名と,多数のご参加をいただきました.委任状数は1895で,出席率は39%で定足数(会員数の1/20以上)を満足し,総会の成立が宣言されました.総会においては,平成17年度事業報告および収支決算報告,平成18年度役員名簿改選,平成18年度事業計画および収支予算について審議が行われ,原案どおりに了承されました.平成17年度の事業については,講演会・見学会など延べ約50回のイベントを開催し、約1,800人の会員・非会員の参加を得たこと,「地盤工学からの提言『首都圏を直下地震から守るために』」を対外的に公表し,市民や行政府にアピールしたことなどが報告されました.また,近年,減少傾向にあった特別会員数を,支部長の強力なリーダシップの下で支部活動強化委員会がその活動成果として大きく拡充したことも報告されました.平成18年度事業計画(案)については,現状の支部活動で十分に対応ができていない官庁関係機関や次世代を担う若手会員を対象にした企画を強化し,支部活動の輪を拡大するという基本方針などが説明されました.全ての審議が終了した後に,地盤工学会功労章の授与ならびに永年入会特別会員の表彰が行われました.それぞれ石原支部長から表彰状・記念品が贈呈され、会場から盛大な拍手を浴びました。
支部総会の後に,本部よりの「地盤工学会中長期ビジョン 2005年度報告書」(http://www.jiban.or.jp/organi/bu/kikakubu/cyuchoki/cyucyouki060526.pdf)の概要説明が行われました.その内容は,継続的な会員減少,財政縮小の現実の中で,地盤工学会に適切な将来シナリオとして,8500人体制を想定し,持続的均衡型を中心とした今後の活動方針の提案でした.
特別講演会は,岡山大学の西垣誠先生による「集中豪雨時の河川堤防の安定性」でした.2004年に多発した豪雨における破堤状況とその要因分析,河川堤防のモニタリングとして堤体内へのセンサー埋設が許されようになったことによる新たな展開などが解説されました.そして,堤防の安定性に関する土質力学分野の課題を多数紹介していただきました.今後,学会員がそれらの分野へ多数参入し,水害に強い国造りへ貢献できればと願う次第です.また,先生は,「もっと市民の命に関係する研究を行うこと」,「小中学校の子供たちへ災害時に若者(子供たち)が何をすべきかを教育すること」を提言されました.最後に「日本で築いたハイテクの堤防防災システム,堤防減災システム,堤防避災システムを私達の周囲のアジアの人々に広めていって,アジアの人々に感謝されるべきです.」と述べられてご講演を終わられました.
懇親会は、60人以上の方々の参加をもって始まり、有意義で盛会な懇親会が最後まで続きました。
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岡山大学西垣誠先生の特別講演会 |
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