三宅島は2001年に噴火し、9月に全島避難が実施されてから、今年で3年間が経過し、2005年2月にも帰島が開始されようとしています。今回の噴火は、火山ガスの大量放出、および火山ガスで森林が壊滅したことによる山腹斜面の荒廃と土石流の発生で特徴付けられます。
地盤工学会関東支部の活動対象地域には、活火山が多く存在し、火山災害の危険度は一般的に高いといえます。一方、火山災害復興に関する総合的かつ系統的な研究事例は少ないという実態にあります。
そこで、地盤工学会関東支部では、これから始められる三宅島の復興に際して、地盤環境の経年的変化のモニタリングに重点をおいた火山災害復興事例の総合的研究を実施する必要があると認識しています。
本委員会は、三宅島においてこれまで適用された火山防災施設や土砂災害の技術情報を把握するとともに、地盤環境(土質、地質、地形)のほか、その他の自然環境(動植物・魚類等)の変化を総合的にモニタリングし、火山災害復興における地域計画の課題や土木施工の技術的課題などについて研究するものです。 |