「大いなる神奈川の地盤 ~その生い立ちと街づくり~」
野外巡検「足柄から丹沢にかけての伊豆衝突帯の地質」開催報告

地盤工学会関東支部 神奈川県グループ

 平成22年10月に出版しました「大いなる神奈川の地盤 ~その生い立ちと街づくり~」を体感する企画として,11月15日(土)に野外巡検「足柄から丹沢にかけての伊豆衝突帯の地質」を開催しました。神奈川県西部地域は,フィリピン海プレートの北西進にともない伊豆半島が本州に衝突している場所に位置するため、国府津-松田断層をはじめとするいくつかの活断層が存在します。今回は,神奈川県温泉地学研究所の小田原啓様を講師にお迎えし,これらの活断層と丹沢山地を形成する地層を見て回りました。
 当日は小田原駅からバスに乗り込み,午前中は大磯丘陵と足柄平野の境界である国府津-松田断層による地形,神縄断層の露頭および平山断層の露頭を見学しました。午後は,丹沢山地で産出する岩石の種類について学ぶとともに,トーナル岩,緑色片岩が露出している様子を観察しました。
 各見学箇所での説明に際しては参加者の方から多数の質疑が寄せられ,身近な地形や地質に関する関心の高さが伺えました。また,当日は天気にも大変恵まれ,最後には次回開催を期待する声をお寄せいただくなど,盛況のうちに終えることが出来ました.
今年で神奈川グループによる野外巡検も4回目となりました。引き続き,「大いなる神奈川の地盤」を直接学ぶ機会を提供して参りたいと思います.

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         写真-1 大磯丘陵と足柄平野(松田山山頂にて    写真-2 神縄断層露頭の観察

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         写真-3 神縄断層露頭の観察           写真-4 巡検参加者の集合写真(トーナル岩の河原にて)